組織課題の見つけ方と解決策は?具体例とフレームワークも紹介
組織運営を続けていると、必ず解決すべき課題が出てきます。なかには、課題は分かっているものの解決策が分からずに長年放置している企業もあるかもしれません。
組織課題の解決には、フレームワークが必要です。そこで今回は、組織課題の見つけ方と解決策、フレームワークと専用ツールについてそれぞれ解説していきます。
長年、組織運営の課題を放置してしまっている経営者は、最後まで読み進めてみてください。
組織課題とは?
組織課題は、組織が目指す理想の状態や目的と現実のギャップを生じさせる要因です。
組織課題は、組織の成長や発展を妨げる可能性があるので、解決しなければなりません。たとえば、社内のコミュニケーション不足が顕在化していたとします。
この場合、コミュニケーションを促進するなどの策を講じて、問題を解消することが必要です。
組織課題の見つけ方
組織課題には、目に見える形の顕在的課題と、目に見えない潜在的課題があります。
潜在的課題を見つけるためには、以下のような手法が効果的です。
- アンケート
- 個別面談
- 5S活動
- マインドマップ
- ツールで分析
それぞれの手法について、詳しく解説していきましょう。
アンケート
アンケートを実施すると、普段は言えない問題点を再認識して発見できます。従業員の意見を直接聞けるので、経営側が把握できない細かな問題まで見つけられるでしょう。
一見すると小さな問題でも、積み重なることで組織の課題に発展する可能性があります。そのため、アンケートは、組織の課題を具体的にする効果があります。
個別面談
個別面談は、従業員一人ひとりの意見や感じている課題を深く理解するために有効です。面談を通じて、従業員の悩みや要望、提案などを直接聞けるためです。
個別面談をするためには、通常業務の時間を割かなければいけません。しかし、日々発生する問題や課題をいち早く汲み取るためには、定期的な個別面談が必要です。
5S活動
5S活動は、組織の業務効率を向上させるための改善活動です。
5Sとは、以下の5つの要素から構成されています。
- 整理
- 整頓
- 清掃
- 清潔
- 躾
5S活動を通じて、業務の無駄や課題を排除し、効率化を図れます。また、5S活動は、組織全体の課題を可視化し、改善点を明確にできる手法です。
マインドマップ
マインドマップは、組織の課題やアイディアを視覚的に整理するためのツールです。使用することで、組織の課題や改善点を一目で確認できます。
マインドマップは、一つの議題をもとに付加する課題を枝分かれ方式で記載していきます。そのため、課題に潜む真の原因や問題にも気づきやすいのが特徴です。
ブレインストーミングやアイディア出しの際にも、マインドマップは効果のあるツールです。
ツールで分析
近年は、組織課題を分析するために様々な専用ツールが登場しています。専用ツールを活用することで、データを可視化して客観的な分析が可能です。
また、専用ツールは組織のデータを一元管理し、必要な改善策を導き出してくれます。手動で計算やデータをまとめる必要がないので、業務の効率化にもつながるでしょう。
組織課題のよくある具体例
組織運営を続けていると、直面する課題は多岐にわたります。
以下の組織課題は、組織の成長や発展を妨げる要因です。
- 離職率の増加
- 人間関係の悪化
- プロセスが不透明
上記の課題は、業種を問わずに起きる組織課題の代表例です。それぞれの具体例について、詳しく解説していきましょう。
離職率の増加
離職率の増加は、組織にとって大きな課題の一つです。
とくに、労働者が不足しつつある現代では、従業員の離職によって組織の生産力や競争力が低下してしまいます。
従業員が離職する背景には、以下の不満が関係しています。
- 職場環境の不満
- 給与や待遇の不満
- キャリアアップの機会不足
組織としては、従業員の満足度を高めるための待遇改善やキャリアパスの提供など、多角的なアプローチが必要です。
人間関係の悪化
組織内の人間関係の悪化は、業務の効率低下やチームワークに大きな影響を及ぼします。
とくに、チーム内のコミュニケーション不足や上司と部下の関係悪化は、作業の段取りや連携に関わる問題です。
組織としては、社内行事の提供や意見交換しやすい環境づくり、メンタルヘルスのサポートなど、人間関係の改善に向けた施策が必要です。
プロセスが不透明
組織内での業務プロセスの不透明性は、業務の効率低下だけでなく、従業員のモチベーション低下や誤解を生む原因となります。とくに、業務の属人化や、作業マニュアル不足が問題です。
組織としては、業務プロセスの可視化や必要なマニュアルの作成、進捗管理ツールの導入など、プロセスの透明性を高めて正当に評価できる環境づくりが急務となるでしょう。
組織課題の解決に役立つフレームワーク
組織課題が明確になると、次は解決策を見つけなくてはいけません。組織課題の解決には、フレームワークと呼ばれる課題解決の枠組みが有効です。
今回は、代表的なフレームワークとして以下の4種類を紹介します。
- 7S
- SWOT分析
- MECE分析
- PDCAサイクル
それぞれのフレームワークの特徴について、詳しく解説していきましょう。
7S
7Sは、組織の資源のうち、以下の7つの要素を分析するフレームワークです。
- Shared value (価値観・理念)
- Style(経営スタイル・社風)
- Staff(人材)
- Skill(スキル・能力)
- Strategy(戦略)
- Structure(組織構造)
- System(システム・制度)
上記の7つの要素が互いに補強し合うことで、課題を解決へと導いてくれます。
7Sを活用することで管理者は従業員のマネジメントが容易になり、従業員は自分に合った環境で働きやすくなるでしょう。
SWOT分析
SWOT分析は、以下の4つの要素を分析するフレームワークです。
- 組織の強み(Strengths)
- 弱み(Weaknesses)
- 機会(Opportunities)
- 脅威(Threats)
SWOT分析を活用すると、組織が直面している内部と外部の課題が明確になります。
とくに、機会と脅威は外部環境の変化によって生じる要因なので、的確に把握して改善することで組織の競争力を高められます。
MECE分析
MECE(ミーシー)分析は、組織の課題を「相互排他的(Mutually Exclusive)」かつ「総体的で網羅的(Comprehensively Exhaustive)」に分析するフレームワークです。直訳すると「モレなく、ダブりなく」を意味しています。
MECE分析をおこなうことで、組織の課題を明確にして解決策を考えられます。業務改善をおこなうさいに、作業にモレがなくダブりもないプロセスを決定する際に有効です。
PDCAサイクル
PDCAサイクルは、以下の4つのプロセスを繰り返すフレームワークです。
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(検証)
- Act(改善)
上記を繰り返すことで、組織の課題を発見して継続的に改善し続けます。
とくに、Checkの段階でおこなう評価活動は、数値化できるデータをもとにし、次のActでの改善活動の効果を決定する重要なプロセスです。
組織課題の発見と解決には分析が近道
組織の課題発見と解決策を見つけるためには、フレームワークが有効です。
しかし、フレームワークを人的におこなうには膨大な時間とデータ集計が必要になり、実現が難しいでしょう。
そこで、データの一元管理とPDCAサイクル実行をサポートしてくれる管理ツール「Quantee」を紹介します。
Quanteeは、部署やチーム別の進捗管理を可視化してくれるので、課題の早期発見を可能にしてくれます。
集めたデータはツール内でグラフや表に変換できるうえ、PDCAサイクルを実行する際にも活用可能です。操作性に優れているので、パソコンが苦手な方でも安心して管理できる点も大きなメリットになっています。ぜひ、以下から詳細をご確認ください。