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KPIの設定方法とコツを解説!分かりやすい指標例も紹介

ビジネスシーンでよく使われるKPIですが、まだ業務に導入していない企業や部署も多く存在します。

これからKPIを導入したいと考えている企業や部署では、KPIの設定方法やコツだけでなく、分かりやすい指標例があると導入のハードルが下げられます。

そこでこの記事では、KPIの設定だけでなく指標例を合わせて紹介していきましょう。KPIの設定が分からないと悩んでいる方は必見です。

KPIの設定で得られるメリット

KPIの設定で得られるメリット

KPIを設定すると、以下のようなメリットが得られます。

    • 最終目標に到達しやすくなる
    • 進捗状況が把握できる
    • 個人の目標ができる
    • 公正な評価基準が作れる

それぞれのメリットを順番に解説していきましょう。

最終目標に達成しやすくなる

KPIを設定すると、企業やチームが最終目標を達成しやすくなります。

その理由は、企業やチーム内で同じ指標を共有することで、最終目標への達成度や問題を可視化できるからです。

KPIは、「主要業績評価指標」や「重要業績評価指標」と呼ばれる指標です。

企業やチームが目標を達成するための中間指標となるので、社員はその指標を達成するために業務を行います。

KPIを設定することで、日々やるべきプロセスが細分化できるので、効率よく業務を遂行可能です。

進捗状況が把握できる

KPIを設定すると、進捗状況が把握できるようになります。

KPIに設定すべき指標は「期限」と「具体性」が重要なので、現状の進捗状況が把握しやすくなるでしょう。

組織は大きくなればなるほど、目標達成へのプロセスが増えて進捗管理が難しくなります。しかし、KPIを設定すれば指標を元に進捗管理が可能です。

例えば、「月に5件の契約数」というKPIを設定した際に、現状2件しか契約が取れていないとします。そうすると、残り3件の契約を取るために必要なプロセスを洗い出して行動できます。

もし、KPIを設定していなければ、あと何件契約を取ればいいか分からずに具体的なプロセスを見出すことも難しくなってしまうでしょう。

個人の目標ができる

KPIは個人にとって目標になるので、その目標を達成するためにモチベーションを上げられます。なぜなら、そもそも人間には、期限や目標がないと努力しにくいという特性があるからです。

KPIは中間指標なので、段階的に設定されます。個人にとっては、一つ目標を達成すると次の目標ができるので、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

また、「売上1億円」という最終目標よりも、「月のアポイント数20件」「月の契約数5件」などの中間指標の方が、現実的なプロセスを見つけやすくなります。達成可能な指標であることも、個人の目標にする上では重要です。

公正な評価基準が作れる

KPIは、企業やチームの公正な評価基準になってくれます。

数値化しにくい目標を掲げてしまうと、現状どの程度目標が達成できているか分かりにくくなります。しかし、数値化しやすいKPIを設定しておけば、「あと何件」「あと何万円」必要かを可視化できるでしょう。

企業やチームで掲げる目標では、KPIのように客観的に数値化できる指標を設定してみてください。

個人間の評価をする際にも、KPIがあれば数値を元に公正な判断ができるようになります。

KPIの設定方法

KPIの設定をする手順は、以下の通りです。

    • KGIの設定
    • KSFの設定
    • KPIの設定

それぞれの設定方法を、指標例を混ぜながら解説していきます。

KGIの設定と指標例

KGIとは「重要目標達成指標」と呼ばれており、企業やチームにとっての最終目標を達成するための指標です。

最初にKGIを設定しておくことで、後に必要なプロセスを洗い出せるようになります。

KGIに使われる指標例は、以下の通りです。

    • 売上高
    • 粗利益
    • 営業利益
    • 利益率

KGIでは、誰が見ても分かりやすい売上高やコストを考慮できる粗利益がよく設定されます。しかし、どの業種にとっても絶対的な指標はないので、あくまで一例として考えてください。

売上原価や販促費も考慮したい企業では、営業利益をKGIに設定する場合もあります。

KSFの設定

KSFとは「重要成功要因」と呼ばれており、企業やチームの目標達成に必要な要因を指します。

ゴールであるKGIと中間指標であるKPIの間にKSFを設定することで、目標達成のプロセスに統一感が生まれて、無駄のない活動ができるでしょう。

KSFを設定する際は、KGI達成に必要なプロセスを全て洗い出します。洗い出したプロセスの中から、より優先度の高いプロセスをKSFとして設定します。

KSFは、KPIと同じ役割と捉えている方もいるかもしれません。しかし、KSFはKPIに必要な具体性や期限がなくても設定できるので、より柔軟に選ぶことができます。

例えば、自社の商品やサービスを販売している企業では、認知度を高めるための要因や販促管理などの要因がKSFに選ばれやすくなります。

KPIの設定と指標例

KGIとKSFの設定が終わったら、次はKPIの設定です。

例えば、「年商12億円」というKGIを設定しているとしたら、中間指標であるKPIでは「月商1億円」を設定します。

KPIで使われるその他の指標例は、以下の通りです。

    • 新規顧客獲得人数
    • 新規売上
    • 商談数
    • Webサイト閲覧数
    • CTR(クリック率)
    • 内定率
    • 有休消化率

上記の一例で分かる通り、KPIは業種や部署によって設定すべき指標が大きく異なります。

KPIを設定する際は、洗い出したKPIをロジックツリーにあてはめてください。KGIをトップに各階層毎に必要なKPIを設定することで、一貫性のあるKPIの設定が可能です。

KPIの設定に使用するロジックツリーは、別名「KPIツリー」とも呼ばれています。

設定したKPIの活用方法

設定したKPIの活用方法

KPIの設定が終わったら、後は長期的に運用していきます。KPIの恩恵を最大限受け取るためには、PDCAを回すこととKPIの見直しが大切です。

KPIを正しく活用するために、それぞれの活用方法を解説します。

長期的にPDCAを回す

KPIを長期的に活用するためには、PDCAが必要です。PDCAは、以下の言葉の頭文字を集めたフレームワークです。

    • Plan(計画)
    • Do(実行)
    • Check(評価)
    • Action(改善)

まず、Planの段階では、できるだけ具体的な案を出しておきましょう。具体的な案があれば、次のDoが行いやすいからです。

そして、Doではできる限り数値化していきます。数値を記録しておくことで、次のCheckを簡単に行えます。

Checkは、記録を元に評価する段階ですので、できるだけ公正に記録を分析してください。

最後のActionでは、Checkを元に改善点を見つけます。この改善を行えるか否かで、PDCAが成功するかが決まります。

KPIの見直し

KPIは定期的に見直しが必要になります。日々の業務を行っていくと、達成率が悪いKPIやそもそも適切ではないKPIが見つかるからです。

その際は、プロセスを見直してKPIの達成を目指すか、KPI自体を変える必要があります。

KPIは達成して初めて意味を成しますので、定期的にKPIを見直して、KGIの達成に近づいているかを確認しましょう。

KPIの設定でよくある失敗例

KPIの設定で失敗をしてしまうと、以下のような事例が起きてきます。

    • プロセスばかり追う
    • KGIとKPIの整合性が取れない
    • KPIの期限がない
    • KPIが多い

どの事例も、KPIを活用していくうえで大きなデメリットになってしまうので、掘り下げて解説していきましょう。

プロセスばかり追う

KPIを設定すると、KPI達成のために必要なプロセスを洗い出すことが可能です。

中には、そのプロセスに夢中になり過ぎて、本来の目的であるKPIの達成が疎かになってしまう事例もあります。

KPI達成のプロセスを日々の業務に落とし込めているか、必要以上にKPIの測定や報告書類に時間をかけていないか、本人と管理者の双方で確認し合ってください。

KGIとKPIの整合性が取れない

全てのKPIが正しく設定されていれば、KGIは必然的に達成に向かいます。

しかし、KGIとKPIの整合性が取れていない場合、いくらKPIを達成してもKGIの達成には繋がりません。

KGIとKPIの整合性を保つためには、KPIツリーを用いて段階的に指標を設定してみてください。必要性を感じない指標でも、階層を分けて確認することで重要な意味を持つ場合があります。

KGIをゴールに見立てて、その達成に必要な指標のみをKPIとして設定しましょう。

KPIの期限がない

KGIの設定にも期限が必要なように、KPIの設定にも期限は必要です。期限がないと、緊急業務が続いた際に対応に追われてしまい、KPIの達成が遅れてしまうからです。

また、KPIの進捗管理をする上でも、期限がないと適切な判断ができなくなります。

KPIが多すぎる

KPIの設定では、KPIが多すぎるという失敗例もあります。KGIを達成するために必要だと思う指標を絞りきれず、乱雑にKPIを設定してしまうケースがあるからです。

KPIが多すぎると、常に何かしらの数字に追われながら業務をするような日常になりがちです。

管理する側も、KPIが多すぎると見直しや改善が間に合わなくなり、結果的にKGI達成が遠のいてしまいます。

一つのKGIに対して、KPIは多くても5つ以内が望ましいでしょう。

一組織・個人に設定するKPIの数は3~5個が適当とよくいわれます。最大でも10個程度で、それ以上になるとたいていの人は理解できなくなってしまいます。また、組織目標・戦略の変更に応じて、KPIを柔軟に変更することが重要です。時間の経過とともにKPIと目標との因果関係が薄れ、KPIが形骸化してしまうことが多いからです。従業員の理解促進のために、教育プログラムを実施したり、KPI設定プロセスに参加してもらったりすることも重要になります。 引用元:KPI(重要業績評価指標)

KPIの設定は企業の業績アップに欠かせない要素!

KPIを設定すると、企業やチームは最終目標を達成しやすくなります。

ゴールとなるKGIだけでなく、中間指標となるKPIを設定することで目標達成までの道筋が分かりやすくなるからです。

企業やチーム全体だけでなく、個人でも必要なプロセスが可視化されるので行動に無駄がなくなります。また、KPiがあれば常に目標が設定されている状態なので、モチベーションの維持にも繋がります。

日々の行動が最適になり、業績アップを目指すためにはKPIの設定が必要です。

業種や部署によって設定すべきKPIは大きく異なってくるので、記事の内容を参考にしながら設定してみてください。

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