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営業戦略の具体例10選!成功事例からみる共通点とは?

営業戦略についておおよそ理解できているが、具体的な事例まではイメージできていないという方もいるでしょう。とはいえ他社事例を知って、自社に当てはめて考えるのは大切なことです。

そこで本記事では、営業戦略の具体例を10社選んで紹介します。具体例を紹介したうえで、共通点や真似できることを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

営業戦略の具体例10選

早速本題に入りましょう。営業戦略の具体例としては以下が挙げられます。

  • 健康志向をアピール「ロイヤルホスト」
  • サードプレイスとして確立「スターバックス」
  • 受注数にこだわった「ヤプリ」
  • インサイドセールスを強化「パイオニア」
  • 意識改革と直販営業体制の構築「Qiita」
  • メイドインジャパンをPR「資生堂」
  • アプリ操作性にこだわった「メルカリ」
  • 回転率を高めた施策が成功「いきなり!ステーキ」
  • 新たな価値観を提供「クラウドワークス」
  • 経営方針を見直して路線変更「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」

ベンチャー企業から大企業まで、会社規模は問わず、さまざまな具体例を挙げていきましょう。自社との共通点があれば、非常に参考になるはずです。

健康志向をアピール「ロイヤルホスト」

ロイヤルホストは、お手頃な価格で食事を楽しめるファミリーレストランです。

ファミリーレストランといえば、価格の安さや入店しやすさなどが魅力で、学生や小さな子どもを連れたファミリーが好むイメージを持つ方も多くいるでしょう。

ファミリーレストラン業界は、競合他社も多く、ファストフードともターゲットが似ていることが特徴です。そこで、ロイヤルホストは健康志向メニューを打ち出し、食の安全性にこだわった営業戦略を取り、差別化を図りました。

具体的には、セットメニューのパンを低糖質パンに変えたり、ステーキの付け合わせをフライドポテトから野菜に変えたりしつつ、品質のよい食材や日本食材にこだわって提供したのです。

その結果、料金を少し高めに設定しても、ロイヤルホストを選ぶ顧客が多くいて、2016年から2019年にかけて売上アップを果たしました。

サードプレイスとして確立「スターバックス」

スターバックスは、日本国内でも知名度の高いコーヒーショップです。

スターバックスは、自宅と学校あるいは職場以外の居心地がよい「サードプレイス(第3の場所)」としての地位を確立させています。

居心地のよさを追求して、内装やメニュー、地域に応じた店舗デザインを選択。

期間限定ドリンクを飲みながらおしゃべりを楽しむ制服を着た学生や、設置されている電源コーナーでMacを充電させながら作業をおこなうノマドワーカーなどを見かけることも少なくありません。

「どこかでお茶でもしない?」「ちょっとパソコン作業をしたい」そんなときに選ばれるカフェになったという事例です。

受注数にこだわった「ヤプリ」

ヤプリは、ノーコードでアプリを開発から運用、分析までできるプロダクトを提供している会社です。

スピード感を上げて成長したいと考えたとき、受注数がボトルネックになっていることを追及しました。

そのため、受注数を上げるために営業代行を利用することを選択します。さまざまある営業代行の中でも実績のよいところを見定めて、無事売上アップに成功しました。

売上アップのために、ボトルネックを分析し、代行という形で解決した具体例です。

インサイドセールスを強化「パイオニア」

パイオニアは、カーナビゲーションの製造販売などを手掛ける老舗の電機メーカーです。

メールや電話といった遠隔の手段で顧客とコミュニケーションをとって営業活動するインサイドセールスの担当者が1人しかいないことから、見込み顧客への対応が追いつかず、満足いく営業成績を上げることができていませんでした。

そこで必要なリソースを計算し、インサイドセールスを再構築した結果、2021年度は対前年度で商談化数290%を達成しています。(出典:SalesZine

インサイドセールスの体制作りの重要性を認識し、必要に応じて外部パートナーの力も借りながら成功した事例です。

意識改革と直販営業体制の構築「Qiita」

Qiitaは、エンジニア向けの情報共有コミュニティなどを展開している会社です。創業以来赤字が続いており、厳しい経営状況になっていました。

そのため、黒字化するために、社内の意識改革と直販営業体制の構築をおこないます。

Qiitaはエンジニア向けのサービスのため、まずは広告ビジネスにリソースを割きました。認知度を上げたうえで、営業活動をおこなったのです。

さらに、代理店とマージンの価格を交渉し、今後は直販営業もおこなっていきた旨を伝え、体制を整えていきました。

その結果、わずか3ヶ月で2倍の売上を達成し、単月黒字化を実現します。少ないリソースでも、営業戦略をしっかりおこなえば、すぐに成果が出ることを証明した事例です。(出典:SalesZine

メイドインジャパンをPR「資生堂」

資生堂は、化粧品業界で国内トップクラスの会社です。国内での知名度は非常に高いですが、集中して投資する事業を選択しつつ、国内だけではなく、中国や韓国などのアジア地域への展開を強化します。

その際は「メイドインジャパン」を全面に打ち出し、価値を創造していくことで、グローバルブランドとしての成長を果たしました。ブランド価値を確立させることで、目標を達成することに成功したのです。

アプリの操作性にこだわった「メルカリ」

メルカリは、スマートフォンがあれば誰でも簡単に商品を売買できるアプリを提供する会社です。

商品を売買できるアプリやサービスは、いくつかありますが、「いらないものを売りたいときはメルカリ」「安く買いたいときはメルカリ」というイメージも浸透しています。

こういったイメージづくりの重要なポイントになったのが、アプリの操作性の簡単さです。写真を撮ってアップロードし、商品状態を書くだけでよい、アプリの操作性の簡単さから、主婦から学生、お年寄りまで、幅広い層に利用されるようになりました。

アプリ開発の場合は、どういった人をターゲットにするか考え、万人受けするアプリをつくりたいなら操作性を意識しなければいけないことを証明した事例のひとつです。

回転率を高めた施策が成功「いきなり!ステーキ」

いきなり!ステーキは、ステーキ専門の飲食チェーン会社です。

立食形式をメインにしており、回転率を高めることで安くて美味しいステーキの提供をおこなっています。

ステーキといえば、高級な食事というイメージがありますが、安くて美味しいステーキを食べられるというところに軸を置き、営業戦略をとったのです。立食形式という斬新なスタイルで人気を博した事例として参考にできるでしょう。

新たな価値観を提供「クラウドワークス」

クラウドワークスは、大手のクラウドソーシングプラットフォームを提供する会社です。

事業が急成長した理由としては、オンラインで多様な働き方を実現したことが挙げられます。フリーランスのフルタイム勤務だけでなく、週末のみ、あるいは、育児や介護の隙間時間を利用しての副業としても活用されました。

新型コロナウイルス感染症の流行を経て、リモートワークの快適さやメリットなどが見直されました。

そんなことも相まって、多様な働き方を推進する現代社会のニーズにマッチした事例だといえるでしょう。

経営方針を見直して路線変更「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、日本を代表するテーマパークを運営する会社です。

運営開始当初は、主にハリウッド映画ファンを対象としていたのですが、徐々に映画ファンだけでなくエンターテイメントが好きな顧客が楽しめるように営業戦略を変更しました。

映画だけでなくアニメやゲームなど多様なエンターテイメントの要素を導入し、ハロウィンやクリスマス、バレンタインなど、シーズンごとのイベントにも力を入れています。

顧客ターゲットを変更するという大きな決断に成功した事例です。

営業戦略の具体例:3つの共通点

10社の営業戦略の具体例を紹介しましたが、それらには以下の3つの共通点が見えてきます。

  • 見える化によって現状を正しく把握する
  • 成功事例のポイントを掴んで自社に当てはめて考える
  • 戦略と戦術の違いを理解する

それぞれについて詳しく解説しましょう。

見える化によって現状を正しく把握する

まずは、現状を正しく把握することが何よりも重要です。

そのため、ツールを活用して営業活動やマーケティング活動などを見える化し、自社の強みと弱みを正しく把握することから始めています。

組織やメンバー、施策ごとの進捗をしっかり管理し、課題を正確に認識できる状態にする必要があります。

成功事例のポイントを掴んで自社に当てはめて考える

また、闇雲に結果を追い求めるのではなく、他社の成功事例のポイントを掴んで自社に当てはめて考えることも重要です。

営業戦略を持って、どのポイントに重きを置いて変革しているのかが、理解できていないと、一時的に成果が出たとしても再現性に欠けてしまいます。

戦略と戦術の違いを理解する

そのほか、「戦略」と「戦術」の違いを認識しましょう。

  • 戦略:営業活動の方向性や、目指すべき目標を定めること
  • 戦術:戦略に基づき、営業活動の具体的な進め方を考えること

営業戦略とは、売上や利益目標を達成するために立てる計画のことで、たとえば「20代女性をターゲットにした新商品の売上を10%アップさせる」「インサイドセールスの体制を構築して商談化数を対前年比で120%にする」などが該当します。

戦略を立てたうえで戦術についても考えて、具体的な行動に移りましょう。

営業戦略の具体的な立て方や進め方については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

営業戦略とは?重要ポイントや立て方、進め方などを解説

まとめ

本記事では、営業戦略の具体例を10社選んで紹介しました。自社との共通点や真似できるところも見つけられるかもしれません。

大きな変革をするにしても、まずは見える化によって現状を正しく把握することから始まります。自動でできることはシステムに任せて、本業に注力しましょう。

営業戦略を成功させるためには、適切なKPI・進捗管理が不可欠です。

KPI管理ツール「Quantee」を活用することで、必要な情報をまとめて管理できます。営業での成功を目指しているという方は以下から詳細を確認してみてください。

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